
神社で行われる神前式や、料亭・日本庭園などを会場にした和婚。 結婚式に招待されて、「せっかくの和婚だから、袱紗(ふくさ)も和の雰囲気に合うものを選びたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
袱紗は、ご祝儀袋を汚れや折れから守るだけでなく、大切なお祝いを丁寧に持参するという気持ちを表すアイテムです。 特に和婚や神社婚では、ちりめんや正絹、伝統的な織物、桜・梅・唐草など、日本らしい素材や文様を取り入れた袱紗が会場の雰囲気にも自然になじみます。
ただし、「和風なら何でもよい」というわけではありません。 結婚式で使う袱紗には、色や包み方、受付での渡し方など、知っておきたい基本的なマナーがあります。
この記事では、和婚・神社婚に参列するゲストに向けて、結婚式で使う袱紗の色・柄・素材・種類から、ご祝儀の包み方、受付での渡し方、実際に購入できるおすすめの和風袱紗まで詳しく解説します。
目次 [閉じる]
まず知っておきたいのは、神社婚だからといって、袱紗について特別に異なる作法があるわけではないということです。
神前式や和婚であっても、ゲストが持参するご祝儀の基本的な扱い方は一般的な結婚式・披露宴と同じです。
ご祝儀袋はそのままバッグへ入れるのではなく、袱紗に包んで持ち歩き、受付で袱紗から取り出して渡すのが丁寧です。
つまり和婚では、
「和婚専用の特別な袱紗を探す」のではなく、結婚式の基本的な袱紗マナーを守ったうえで、和の空間に似合う色・素材・柄を選ぶ
と考えると分かりやすいでしょう。
着物で参列する場合はもちろん、パーティードレスなどの洋装で神社婚に参列する場合にも、和風の袱紗を使用できます。
結婚式全体の参列マナーについて確認したい方は、
結婚式披露宴のマナーまとめ
もあわせて参考にしてください。
ご祝儀袋には、水引などの繊細な装飾が付いています。
そのままパーティーバッグへ入れると、バッグの中で角が折れたり、水引が崩れたり、表面が汚れてしまったりする可能性があります。
袱紗には、こうした傷みからご祝儀袋をきれいな状態で守る役割があります。
同時に、「新郎新婦へ渡す大切なお祝いを丁寧に扱っています」という心遣いを表すものでもあります。
高価な袱紗でなければならないわけではありません。
大切なのは、結婚式というお祝いの席にふさわしいものを選び、ご祝儀を丁寧に持参することです。
ご祝儀袋自体の選び方、水引、表書きなどについて詳しく知りたい方は、
結婚式お呼ばれゲストのための御祝儀袋完全ガイド
も確認しておくと安心です。
和婚に似合う袱紗を選ぶときは、主に「色」「素材」「柄」「形」の4つをチェックしてみましょう。
袱紗は、慶事と弔事で使用する色が異なります。
結婚式などのお祝い事では、
など、明るさや華やかさを感じさせる色が使いやすいでしょう。
なかでも紫は慶事・弔事の両方に使いやすい色として広く用いられているため、「一枚だけ長く使える袱紗を持っておきたい」という方にも選択肢になります。
和婚で特に取り入れやすいのは、紅色、えんじ、藤色、桜色、落ち着いたピンク、金茶、クリームなど。
日本の伝統色を思わせる少しくすんだ色を選ぶと、神社や料亭、日本庭園などにも上品になじみます。
一方、黒や濃いグレーなど、弔事を強く連想しやすいものを結婚式用として新たに購入するのであれば、避けておくと安心です。
和婚らしさを自然に取り入れたい場合は、袱紗の素材にも注目してみましょう。
特に相性がよいのが、
などです。
ちりめんは表面に細かな凹凸があり、無地であっても柔らかな陰影と日本らしい雰囲気があります。
また、格式を感じさせる神社婚や料亭ウェディングでは、絹や伝統的な織物を使った袱紗もよく映えます。
ただし、結婚式では正絹でなければならないという決まりはありません。
扱いやすさや価格を重視して、レーヨンやポリエステルなどのちりめん素材を選んでも問題ありません。
無地の袱紗は年代や会場を問わず使いやすい定番ですが、結婚式などの慶事では柄入りの袱紗も選べます。
和婚なら、例えば、
など、日本の伝統を感じる文様も素敵です。
ただし、「和柄であること」だけを基準に選ぶ必要はありません。
全面に大きな柄が入ったものよりも、小紋や織り柄、ワンポイントの刺繍など、さりげなく和を感じさせるデザインの方が幅広い結婚式で使いやすいでしょう。
袱紗にはいくつか種類があります。
現在もっとも使いやすいのが、ご祝儀袋を差し込むように収納できる金封袱紗です。
袋状になっているため包み方を覚える必要がなく、受付でもスムーズにご祝儀を取り出せます。
初めて袱紗を購入する方や、結婚式に参列する機会が多い方には特におすすめです。
より伝統的なスタイルを楽しみたい場合は、一枚の布でご祝儀袋を包む風呂敷型の袱紗があります。
包み方には慶事・弔事それぞれの向きがあるため、使用する前に正しい包み方を確認しておきましょう。
金封を載せる台が付いているタイプです。
より改まった印象があり、格式を意識したい方にも向いています。
ただし、神社婚だから台付き袱紗を使用しなければならないというルールはありません。
実用性まで考えると、ちりめんや和柄を取り入れた金封袱紗が使いやすいでしょう。
ここからは、和婚・神社婚に取り入れやすい袱紗を5点紹介します。
「和の雰囲気」「結婚式での使いやすさ」「長く使いやすいデザイン」を基準に選びました。
※商品情報・価格・在庫・仕様等は変更される場合があります。購入時には必ず販売元の商品ページで最新情報をご確認ください。
和婚用の袱紗を初めて購入する方にも選びやすい、桜小紋の金封袱紗です。
細かな桜柄なので華やかになりすぎず、「和婚らしいものが欲しいけれど、いかにも和装小物というデザインにはしたくない」という方にもおすすめ。
ピンク系は結婚式のお祝いらしさもあり、着物だけでなく、ネイビー・ブラック・グレーなどのパーティードレスにも合わせやすいでしょう。
「和婚らしい花柄を選びたい」という方には、梅の刺繍を取り入れた金封袱紗もおすすめです。
ローズ系の色合いでお祝いらしい華やかさがありながら、刺繍によってさりげなく和の要素を取り入れられます。
全面に大きな和柄が入ったものよりも控えめなので、着物にもパーティードレスにも合わせやすいデザインです。
柄ではなく、ちりめんの質感や美しい色合いで和を取り入れたい方におすすめの袱紗です。
余計な装飾がないため流行に左右されにくく、20代・30代だけでなく、年齢を重ねても使いやすいのが魅力。
紅色はお祝いらしい華やかさがあり、神社婚や料亭ウェディングなどにも自然になじみます。
「結婚式用として長く使える、きちんとした袱紗を一枚持っておきたい」という方にもよいでしょう。
より和婚らしい織物の表情を楽しみたい方におすすめなのが、京錦の金封袱紗です。
花唐草を織りで表現した上品なデザインで、クリーム系の柔らかな色合いも魅力です。
神社での挙式だけでなく、老舗料亭、日本庭園のある会場、ホテルでの和洋折衷ウェディングなど、格式を感じる会場にも合わせやすい一枚です。
袱紗を単なる消耗品ではなく、長く大切に使う上質な一品として選びたい方には、伝統的な織物を取り入れた袱紗もあります。
花鳥梅花紋による格調のあるデザインで、神社婚や格式ある和婚の雰囲気にもよく似合います。
日常的に使う袱紗としては高価格帯ですが、和装小物や日本の伝統的な織物が好きな方、「一生もの」として袱紗を選びたい方には魅力的な選択肢です。
和婚へ着物で参列すると、「袱紗も着物と同じ色に合わせた方がいいの?」と迷う方もいるでしょう。
しかし、着物と袱紗を完全に同系色で揃える必要はありません。
例えば、淡い色の訪問着なら紅色や藤色の袱紗を差し色として取り入れるのも素敵です。
反対に、華やかな色柄の着物なら、無地や控えめな織り柄の袱紗を合わせると全体がすっきりまとまります。
大切なのは、着物・帯・バッグ・袱紗をすべて同じ色にすることではなく、全体として上品に見えることです。
もちろん問題ありません。
「着物だから和風、ドレスだから洋風」と厳密に分ける必要はありません。
例えば、ネイビーやブラックなどのシンプルなパーティードレスに、桜小紋やちりめんの袱紗を合わせれば、さりげなく和婚らしい雰囲気を取り入れられます。
神社婚に洋装で参列する場合も、服装自体は一般的な結婚式ゲストとしてのマナーを基準に考えましょう。
ドレス・バッグ・靴・アクセサリーなどの基本マナーについては、
結婚式ゲストの服装マナー完全ガイド
で詳しく紹介しています。
袱紗で特に間違えやすいのが、慶事と弔事で開く方向が異なることです。
結婚式などの慶事では、一般的に右開きになるように包みます。
最後に右側をかぶせることで、開いたときに右開きになります。
金封袱紗の場合も、結婚式では自分から見て右側から開く形になるようにご祝儀袋を入れておきましょう。
和婚だから包み方が変わるわけではありません。
受付に到着したら、ご祝儀袋だけではなく、袱紗に入れた状態でバッグから取り出します。
ご祝儀袋だけを片手で渡したり、袱紗ごと受付へ渡したりする必要はありません。
神社婚や格式ある和婚では緊張してしまうかもしれませんが、受付での基本的な流れは一般的な結婚式と同じです。
ご祝儀の金額やご祝儀袋の書き方についても確認しておきたい方は、
結婚式の御祝儀相場・書き方・渡し方マナー
も参考にしてください。
「結婚式二次会にも袱紗を持って行くべき?」と迷う方もいるでしょう。
一般的な会費制の結婚式二次会では、ご祝儀袋を用意せず、受付で会費を支払うケースが多いため、会費を渡すためだけに袱紗を用意する必要はありません。
一方、二次会とは別に新郎新婦へご祝儀を渡す場合は、ご祝儀袋を袱紗へ入れて持参すると丁寧です。
披露宴と二次会の両方へ出席し、披露宴ですでにご祝儀を渡している場合には、通常は二次会で再度ご祝儀を渡す必要はありません。
二次会に出席するときの服装を探している場合は、
THE DRESSの結婚式二次会向けドレス
も参考にしてください。
結婚式当日になって「袱紗を用意していなかった」と気付く場合もあります。
その場合、ご祝儀袋をそのままバッグに入れて持参するよりも、清潔な大判のハンカチや小さな風呂敷で包む方が丁寧です。
結婚式では、白、淡いピンク、ベージュなど、明るく落ち着いた色のシンプルなものを選ぶとよいでしょう。
包む場合は、通常の袱紗と同様に慶事の右開きになるようにします。
ただし、あくまで当日の応急的な対応です。
結婚式へ参列する機会は今後もあるため、一枚使いやすい袱紗を持っておくと安心です。
袱紗以外にも結婚式当日に必要なものを確認したい方は、
女性ゲスト向け結婚式・二次会の持ち物リスト
をチェックしておきましょう。
いいえ。神社婚や和婚でも、結婚式にふさわしい慶事用の袱紗であれば問題ありません。
無地の赤・ピンク・紫などでも十分です。
和の雰囲気を楽しみたい場合に、ちりめんや織物、桜・梅・唐草などのデザインを選ぶと考えましょう。
はい。紫は慶事・弔事の両方に使われることが多い色です。
和婚では、藤色など少し明るさを感じる紫を選ぶのも素敵です。
一枚を長く使いたい方にも使いやすいカラーでしょう。
もちろん問題ありません。
柄入りでなければ失礼というルールはありません。
むしろ上質感のあるちりめんや織物などの無地袱紗は、年代や服装を問わず長く使いやすい選択です。
問題ありません。
袱紗と服装を完全に同じテイストへ揃える必要はありません。
洋装のパーティードレスに、ちりめんや桜小紋などの和風袱紗を合わせても自然です。
問題ありません。
金封袱紗はご祝儀袋を収納しやすく、受付でも扱いやすい実用的なタイプです。
格式を意識して風呂敷型や台付き袱紗を選ぶこともできますが、神社婚だから金封袱紗が失礼になるということはありません。
黒は弔事を連想させやすいため、結婚式用として新しく用意するのであれば、赤・ピンク・えんじ・藤色・紫などの慶事に取り入れやすい色を選ぶ方が安心です。
和婚や神社婚に招待されると、「普通の結婚式とは違うものを用意しなければ」と難しく考えてしまうかもしれません。
しかし、袱紗についての基本的なマナーは一般的な結婚式と同じです。
まずはこの基本を押さえておけば十分です。
そのうえで、ちりめんや絹、京錦などの素材、桜・梅・唐草・花鳥といった文様を選べば、神社や日本庭園、料亭など、和婚らしい空間にも自然になじみます。
袱紗は受付で使う小さなアイテムですが、新郎新婦へのお祝いを大切に扱うためのものでもあります。
マナーを押さえながら、自分自身が素敵だと思える一枚を選び、晴れの日を気持ちよく迎えてください。
なお、「和風に限らず、おしゃれな袱紗をもっと見たい」という方は、
結婚式必需品!おしゃれで個性的な袱紗(ふくさ)まとめ
もあわせてご覧ください。